地熱技術開発株式会社は、地球環境問題の解決のため、4分野を中心に地下調査・開発に関わる研究開発・コンサルティングを行う会社です。
1.地熱発電分野(地熱・温泉熱等)
地熱発電は、地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素排出量が非常に少ない純国産の再生可能エネルギーであると共に、数ある再生可能エネルギーの中でも、昼夜・年間を通じて安定したベースロード電力を供給することができるエネルギー源の一つです。また、発電利用以外にも、発電後の熱水利用など、エネルギーの多段階利用が可能な点でも優れたエネルギー源です。
一方、地熱資源は地下資源であることから、地表探査・掘削調査・噴気試験調査といった段階的な調査を進めながら資源量・発電可能量を評価していく必要があります。
私どもは、地熱資源の幅広い活用に向け、開発初期の地表探査から資源量評価、発電後の熱水や温泉熱の多段階利用といった発電・直接熱利用・温泉等に関わる様々なステージにおけるコンサルタントサービスと研究開発を実施しています。
2.地下資源分野(石油・天然ガス,金属,地下水,メタンハイドレート等)
弊社では、地熱資源開発で培った地下探査・調査技術を活かし、様々な地下資源、例えば、石油・天然ガス、金属、地下水、メタンハイドレート等を対象としたコンサルタントサービス・研究開発を実施しています。石油;天然ガス分野等では坑井掘削時の傾斜掘りサービス、坑井内検層・モニタリング業務等に係るサービスを実施してます。
最近は、日本近海の海底に眠る新しい資源として注目されているメタンハイドレート等に関しても資源量評価についてシミュレーション技術等を提供しています。エネルギー資源に乏しい日本にとって、メタンハイドレートの開発・商業化に向けた貢献をしていきます。
3.環境・CO2地中貯留分野(CO2地中貯留,地下水汚染,土木等)
現代の生活では、科学技術の進歩や国土開発の進展に伴い、様々な地下環境汚染や災害が発生しています。特に、菅総理により2020年10月の臨時国会で「2050年カーボンニュートラル宣言」が行われたように、地球温暖化対策に向けた温室効果ガス排出のネットゼロへ向けた取り組みが加速しており、CO2回収・貯留を行うCCSや回収CO2の利用を含めたCCUSの実現に向け、貯留層の圧力・温度モニタリング技術の提供や、シミュレーション技術の提供を行っています。
また、2021年度には、独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構より「カーボンリサイクルCO2地熱発電技術」(委託先:地熱技術開発株式会社、大成建設株式会社)を受託しました。本技術開発では、地下に熱はあるものの熱水が無いために従来技術では地熱発電に適用できなかった地熱貯留層を対象にCO2を圧入し、高温になったCO2を回収することで地熱発電を行う技術の確立を目指しています。弊社は、主にCO2地熱発電のための全体システム設計、CO2を破砕流体とした人工地熱貯留層造成技術の開発を担当しています。
出典:大成建設株式会社ホームページ
4.地球科学・防災分野(海洋底,学術ボーリング,地震,火山等)
日本列島はユーラシアプレートの下に太平洋プレートが沈み込む場所に位置しており、学術的に非常に興味のある場所です。また、活発な地震や火山などの自然災害に国民生活が脅かされる場所でもあります。弊社は、地震観測井や火山のモニタリング技術を通して,貢献しています。